キミの隣は特別席


「生チョコ?」

「うん」

「他には作りたいものある?マナちゃんも」

作りたいものね…優一って大丈夫だよね?クリスマスの時普通に食べれてたし

雪音ちゃんが出してきた本を見させてもらった。

「マナちゃんこれは?」

絢が指したのは、ガトーショコラ

難しくない?

「あたしは、トリュフとチョコレートケーキがいいかな」

二つも作るの!?

「あたしも作ってみたい、トリュフ!」

と雪音ちゃん。

「いいよ、皆で作ろう!」



いろんな材料が揃っていてすぐに作れるようになっている。


キッチンにはチョコレートの甘い香りが漂っている

いい匂いだけど、頭痛くなってきた…







「おいしそう!一個食べていい?」

うわぁ!?いつのまに?

「お母さん!」

「一つぐらいならいいですよ」

絢がそう進めたら、すぐに雪音ちゃんの母さんが手づかみでトリュフを食べた。

「おいしい!誰が作ったの?」

「絢ちゃんだよ」

雪音ちゃんが絢を指して言った。

「すごいね!」

そう言ってキッチンから出て行った。


「面白いお母さんだね?」

一体何しに来たんだろ?

「今日お父さんが出張でいないから、寂しいんだよ」

冷静な口調で雪音ちゃんが言った。



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