「えっと…私…」
「ちょっと待って!言いたい事なんとなく分かるから…正月から傷つけたくないし。今日はなかったことにしていい?
それと、俺、彼女いるから…」
そう言うと、佳苗は俯いて動かなくなった。
この女が言いたいこと外れた?
「どうして?私よりいい女なんですか?」
口調が変わった…
簡単に言うなら怒っている声色。
ナルシストか?
自分の方がいい奴だと思っている感じだな……
「私の方が春沢くんの隣にふさわしいわ!あの子より!!」
俺の隣にマナがいちゃあいけねぇのか?
拳をぎゅっと握り締めた。
女の子だから殴ったら駄目だと言い聞かせて
「誰が…決める?なんでお前に決められるんだ?自分が隣に居て欲しい奴ぐらい、自分で決める!!」
気がついたら、素でそう叫んでいた…
目の前の奴を睨みつけて…
俺の目の前にいる奴は驚きと怖さで涙目になっている。
やっぱり…マナに居て欲しい……
でも、もう遅いか…
「話し、済んだ?」
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