「覚えてない?」
「あぁ…」
マナは小さくため息をついた。
「彼女にどうして優一が好きなのか聞かれたの覚えてない?」
「聞かれたなぁ…」
「あの時、あたしがどう答えたか覚える?」
テレビの電源を消した。
…確か…
「短所も長所どっちとも好きだったかな?」
よく覚えてないけど…
「そう。その言葉ね、絢が言った言葉なんだよね」
「佐原の?」
マナはうんと頷いた。
「絢に一回だけどうして涼先が好きなのか聞いたことがあるの。」
やっぱり佐原って先生の事が好きなんだ。
コップに余っていたオレンジジュースを飲んだ。一口飲んで話を進めた。
「絢ね、『好き理由なんてない…ただ、長所短所ひっくるめてその人が好きなんだよね…』って言ったの。凄いよね…」
「そうだな…」
「でも…「ただいま!」
玄関が開く音がしたのと同時に3人の声が響いた。
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