だから近くでみるとその整った顔に圧倒された
赤色がかかった黒髪は毛先まで美しく、灰色の瞳は心の底まで見透かされそうなくらい強くオレを見ていた
オレも小さい頃から綺麗だのカッコいいだの言われてきたし、自分で言うのもなんだが純黒血者に近いと思う容姿だ
……だが、披露は純黒血者に近いと思っていたオレの容姿をさらに上回っていた
しかも、人間との混血
……悔しかった。自分よりもランクが下の披露に負けてしまったことが
でも、話していくうちにそんな感情は無くなっていった
披露は不思議な奴だけど、良い心を持っている。オレの勘がそう言っている
