「なんでしょうか?」
「来い」
たった一言。
それだけ言うとわたしの腕を掴んで強引に引っ張る。
逆らうと怪しまれる気がしたから素直に従って着いていくとなぜか空いていたVIPルームへと連れてこられた。
これ、結構ヤバいんじゃない?
ふたりきりだし。
なにされるかわかんない。
「あの、どうされ……ひゃっ!」
どうしたのか聞こうとした瞬間、いきなりカッターシャツの首元を捲られた。
急に何……!?
ほ、ほんとにヤバいんじゃ……!?
「……誰につけられた?」
「え?」
「ここ」
そう言ってわたしの首のある部分をトントンと叩いた。
その瞬間、はっと息を飲んだ。
夜神さんの言葉の意味が理解できたからだ。



