――二日後。
大学から戻ると、アパートの周辺に人集りができていて何やら騒がしい。
路地にはパトカーも1台停まっている。
何があったんだろう?
まさか、事件!?
こんな静かな住宅街で!?
この辺は昔ながらの邸宅と低層マンションやアパートが林立する地域だ。
治安がよいとされている地域での出来事に、梨花も野次馬根性でその中へ行ってみた――。
「あぁ、梨花ちゃんお帰り!
ちょっと、あれ、あれ!あそこ見てよ!」
アパートの大家である70過ぎのおばあちゃんがあたしを見るなり、興奮した様子で指を差している。
「どうしたんですか?」
大家さんに言われるまま、その方向を眺めると――。

