ストーカー〜忍び寄る影〜


顔を歪め、必死で抵抗しながら“その瞬間”を待っていた。

男がふわりと身体を浮かせた瞬間、

迷うことなく、あたしは男の手の甲にガブリッと噛み付いた。


「いたっ」

短い悲鳴がした。


その隙を狙い、あたしは携帯に手を伸ばした。


画面を見る余裕はないから、右手を駆使して通話履歴を探り当てようと画面をタップした。