夜遅くまで干しっぱなしにしていたせいか、洗濯物がいくらか湿っぽい。
やっぱり部屋干しにしておけばよかった。
慌てて洗濯物を取り込むと、和也の座るソファーの下で梨花はそれらを畳み始めた。
「あれっ?おかしいなぁ」
「ん?どうした?」
「うん。今朝、デニムを干していったはずなのにないんだよね。おかしいなぁ」
「よく見てみろよ。まだ外に干しっぱなしじゃないのか?」
「うん、そうかもしれないね。ちょっと見てみる」
あまり合点がいかなかったけど、和也の言う通り、梨花は再びカーテンに手をかけ、網戸を開けた。

