あたしたちは、完全に二人きりの世界だった。
まさか……この様子を見ている人がいるなんて、これっぽっちも思うはずもない。
扇風機の微かな機械音と、つくつくぼうしの音色が聞こえる中、互いに大粒の汗を迸らせた。
額から流れ出る汗とともに、だんだんと呼吸も乱れてくる。
「……いいっ?」
掠れ声の和也に、息を荒くしたあたしも頷いた。
「……うんっ」
小刻みに揺れる和也を身体の熱いところで感じながら。
「う、うっ」
あたしの上に股がる和也も、苦しそうな声を上げる。
その背中に回す腕に力が入る。
「いくよっ…」
擦れた声の和也が、一気に加速する。
ドク…ドク…ドク…ドク……
――フィニッシュ!

