オレンジの空は今も

すぐに視線をはずし、あたしはわざとはしゃぎながら宏人の肘にピッと水玉模様の絆創膏を貼った。

ちょっぴり手が震えているのが分かる。


耳元まで届く心音がトクトクと早い。


「はいっ。これで良し」


ポンっと軽く宏人の肘を叩く。


「素晴らしい処置ね」・・・なんて拍手の真似事をしながら、はしゃいでみる。


でも。


そこから顔を上げられない。


ドキドキしたまま、絆創膏から目を離すことができない。


どうしよう。


でも。


あたしも―――