“最後は観覧車”というのはデートの定番だ。
最後のデザートとして二人きりになれる乗り物をとっておく。
あたしたちもその定番に従って観覧車乗り場へ向った。
一周3分間の、緑・オリーブ・黄色・オレンジ・赤・ピンク・水色……どれ一つ被りのないグラデーションを描くように配色された観覧車を見上げ、
「あたし、あのピンクがいいなっ」
と加奈が下り始めてきたピンク色の箱を指さし、さっさと乗り口まで走っていく。
そのあとを慌てて追う男の子。
それに苦笑しながら宏人が振り向き、あたしに尋ねた。
「何色がいい?」
「うーんとねぇ…」
軽く腕組みをし、頭上の観覧車を見上げてしばし考える。
最後のデザートとして二人きりになれる乗り物をとっておく。
あたしたちもその定番に従って観覧車乗り場へ向った。
一周3分間の、緑・オリーブ・黄色・オレンジ・赤・ピンク・水色……どれ一つ被りのないグラデーションを描くように配色された観覧車を見上げ、
「あたし、あのピンクがいいなっ」
と加奈が下り始めてきたピンク色の箱を指さし、さっさと乗り口まで走っていく。
そのあとを慌てて追う男の子。
それに苦笑しながら宏人が振り向き、あたしに尋ねた。
「何色がいい?」
「うーんとねぇ…」
軽く腕組みをし、頭上の観覧車を見上げてしばし考える。

