こうしてベンチに座り、宏人との思い出に浸りながらその決心が固まると、少し東へ傾いた影が午後を告げていた。


手をつなぎ歩く幼稚園児が、芝生を挟んで向こうの小道に黄色い列を作っている。


最後尾の保母さんの後ろ姿が曲がり角を折れるまで見送った後、カバンから白い便箋を取り出し、膝の上にのせた。


一呼吸おき、ベンチの上の缶コーヒーに目をやった後、

あたしは午後の木漏れ日の落ちる便箋に文字を綴り始めた―――