オレンジの空は今も


退院してからすでに、季節は新緑のころになっていた。


ふらつく身体をなんとか起こし、久しぶりに外の空気に触れた。



―――色が無い。



あたしを取り巻く何もかもから全ての光が失われていた。


何も感じない。