オレンジの空は今も

足元の水溜りまで落ちたその葉を見届けてから、あたしは口を開いた。


「宏人、これ」


はい、とプレゼントのマフラーを手渡す。


「クリスマスプレゼント」

「お、サンキュ。開けてもいい?」

「うん」


ガサガサとモスグリーンの包みから濃紺のマフラーを取り出す宏人。

ひらりと垂れたマフラーの先の星が、ゆらゆら踊っている。