そして、デート当日。


昨日服を買いに行ったが、店員さんにゴリ押しされた服を着てきてしまった。


果たしてこの服は僕に似合ってるんだろうか。


そんなことを考えていると


ドン!っと背中を押されて


「おはよう!成瀬くん!」


と頬を赤らめた彼女の声が聞こえた。


「お、おはよう」


うわぁ。。こんな時、モテ男はどんな言葉をかけるんだ!?


そんなことを思いながら内心あせっていると


彼女は僕の服をじっと見つめ、


「成瀬くんの私服ってこんな感じなんだ。すっごく似合ってるよ」


とニコッと笑ってくれた。


「ありがとう。杉浦さんの私服もすごく可愛くて似合ってる」


うわああああ。言ってしまった。


セクハラ発言と捉えられないだろうか。


そう思いながら彼女の方を見ると


彼女はキョトンとした彼女でこちらを見つめていた。


しまった。やってしまった。


「ご、ごめん。セクハラ発言だったよね。」


そう言って謝ると、


「え!?ち、違うの!誰かに服を褒められるのなんて久しぶりで、、、。びっくりしちゃったの。すごく嬉しくて、、、ありがとう。」


そう言って彼女はこっちを向いてはにかんだ。


身体の体温が一気に上昇していくのが分かる。


ありがとうと言われるの、こんなに嬉しいんだな。


「い、行こうか」


「う、うん。」


はぁ、、、だめだ。こんなに緊張してたら彼女をエスコートできない。


そんな不安を抱きながら僕たちは水族館の中に入った。