医師に来てはもらったものの、マルティーナは昏睡するばかりだった。
「頭をうったとかではない……それにこの光は……えっ、神聖魔法ですか? 自然魔法を受けてならまだしも、神聖魔法となると……」
本人から症状を訊くこともできない。
脈を測ったり瞳孔を調べたり程度のことしか、医師にはできることがなかった。
「微熱があるようですから、目が覚めるまでこのまま安静に寝かせて様子を見てください」
日が傾き始めると、そう言って帰ってしまった。
「僕は王族の一員としての責任がありますから、ここに残ります。学院長とベルナル先生は……」
「泊まらせてもらうことは可能ですか?」
「私もお願いします」
食事と入浴を交代で済ませたほかは、3人ともマルティーナのそばについていた。
マルティーナは依然として神聖魔法による光に包まれていたが、その光は絶えず揺らいでいた。
その光がわずかに大きくなったとき、マルティーナは一瞬顔を歪めた。
「体内で神聖魔法が暴れているのでしょうか?」
ベルナル先生が心配そうに言う。
「どうでしょう。マルティーナさんを攻撃するような類いの魔法には見えませんが……」
学院長がマルティーナをじっと観察しながら、独り言のように呟く。
「マルティーナさんと神聖魔法が互いに馴染もうとしているような……?」
「頭をうったとかではない……それにこの光は……えっ、神聖魔法ですか? 自然魔法を受けてならまだしも、神聖魔法となると……」
本人から症状を訊くこともできない。
脈を測ったり瞳孔を調べたり程度のことしか、医師にはできることがなかった。
「微熱があるようですから、目が覚めるまでこのまま安静に寝かせて様子を見てください」
日が傾き始めると、そう言って帰ってしまった。
「僕は王族の一員としての責任がありますから、ここに残ります。学院長とベルナル先生は……」
「泊まらせてもらうことは可能ですか?」
「私もお願いします」
食事と入浴を交代で済ませたほかは、3人ともマルティーナのそばについていた。
マルティーナは依然として神聖魔法による光に包まれていたが、その光は絶えず揺らいでいた。
その光がわずかに大きくなったとき、マルティーナは一瞬顔を歪めた。
「体内で神聖魔法が暴れているのでしょうか?」
ベルナル先生が心配そうに言う。
「どうでしょう。マルティーナさんを攻撃するような類いの魔法には見えませんが……」
学院長がマルティーナをじっと観察しながら、独り言のように呟く。
「マルティーナさんと神聖魔法が互いに馴染もうとしているような……?」