「ちょっとわたしたちの歌を聞いてください!」
麗の透き通るようなきれいな声。
たこ焼きの屋台の前で、わたしと麗は歌うことにした。
それなりにスペースもあるから、ちょうどいいだろう。
「なにあのきれいな子」
「あの左の子、芸能人?」
麗を見た人が、足を止めていく。
あっという間に人だかりができてしまった。
さっきよりもずっと人が増えてしま、わたしはさらに緊張。
うまく声が出るんだろうか。
麗がスマホを操作して、歌おうと決めた曲のカラオケ音源を流してくれる。
アカペラかと思っていた。
そうだ、スマホという手があったんだ。
だめだわたし、頭がぜんぜん回ってない。
緊張でおかしくなりそう。
でも、ここまできたら歌うしかない。
こぶしをぐっと握る。
だけど出だしたから音を外してしまった。
その時、「あの子音痴じゃね?」という声がどこから聞こえてくる。
途端にわたしは、歌えなくなってしまった。
無理だ。
こんな大勢の前で歌うなんて……。
麗だって、わたしよりも歌がもっとうまくて堂々としている子がいいに決まっている。
わたしなんか、なにやってもダメなんだ。
周囲がざわつく。
麗が心配そうにこちらを見る。
歌えない。
無理だよ、わたしには。
そういおうとした時。
【るーるるるるーーーーー♪】
ネギが歌い出した。
いや、あまりにも辺りが静かになったので、ネギの歌声のほうがよく響くのだ。
すると、つられたのか他の食材も歌い出した。
【らんらんらんらー♪】
【おれたちイチゴ兄弟だぜ~あんまり甘くないから生でつかうな~よ♪】
【小麦粉ちゃんよ~わたしは~お好み焼きよりもクレープになりたかった~♪】
次々と始まる食材の大合唱。
それは、奇妙だった。
だけど、歌っている食材の声は、とても楽しそうだ。
そうだった。
歌って、楽しいものだった。
なぜかその感情をすっかり忘れていたのだ。
麗の透き通るようなきれいな声。
たこ焼きの屋台の前で、わたしと麗は歌うことにした。
それなりにスペースもあるから、ちょうどいいだろう。
「なにあのきれいな子」
「あの左の子、芸能人?」
麗を見た人が、足を止めていく。
あっという間に人だかりができてしまった。
さっきよりもずっと人が増えてしま、わたしはさらに緊張。
うまく声が出るんだろうか。
麗がスマホを操作して、歌おうと決めた曲のカラオケ音源を流してくれる。
アカペラかと思っていた。
そうだ、スマホという手があったんだ。
だめだわたし、頭がぜんぜん回ってない。
緊張でおかしくなりそう。
でも、ここまできたら歌うしかない。
こぶしをぐっと握る。
だけど出だしたから音を外してしまった。
その時、「あの子音痴じゃね?」という声がどこから聞こえてくる。
途端にわたしは、歌えなくなってしまった。
無理だ。
こんな大勢の前で歌うなんて……。
麗だって、わたしよりも歌がもっとうまくて堂々としている子がいいに決まっている。
わたしなんか、なにやってもダメなんだ。
周囲がざわつく。
麗が心配そうにこちらを見る。
歌えない。
無理だよ、わたしには。
そういおうとした時。
【るーるるるるーーーーー♪】
ネギが歌い出した。
いや、あまりにも辺りが静かになったので、ネギの歌声のほうがよく響くのだ。
すると、つられたのか他の食材も歌い出した。
【らんらんらんらー♪】
【おれたちイチゴ兄弟だぜ~あんまり甘くないから生でつかうな~よ♪】
【小麦粉ちゃんよ~わたしは~お好み焼きよりもクレープになりたかった~♪】
次々と始まる食材の大合唱。
それは、奇妙だった。
だけど、歌っている食材の声は、とても楽しそうだ。
そうだった。
歌って、楽しいものだった。
なぜかその感情をすっかり忘れていたのだ。


