それからというもの、放課後は家庭科室で栗屋くんの料理に付き合うことが日課となった。
食材の声が聞こえるわたしが、食材が何になると美味しいのかを伝え、栗屋くんが料理をする。
最初は、「本当に食材がいってるのか?」とか、「この間のサーモンはまぐれでは?」と栗谷くんに疑われることもあった。
でも、食材がどんな料理に使われたいのかを伝え、それはいつもうまくいく。
そんな日々が続けば、栗谷くんもわたしを信用してくれるようになった。
食材側も、美味しく食べられることが最高の幸せらしい。
だから、わたしが食材の気持ちや新鮮さなどを伝えることは、お互いにとってメリットしかないのだ。
なんだかわたし、良いことをしている気がする。
ただ、栗屋くんの料理は、美味しい時とそうじゃない時の差が激しい。
これはもう、食材の新鮮さとか、要望を伝えるだけではカバーできない領域。
栗谷くんのスキルの問題なんだと思う。
そうはいっても、少しずつ美味しいほうの比率が増えてきたように感じる。
今日は栗谷くんがつくりたい料理と、食材の要望がマッチした。
だから生春巻きを味見する。
「この生春巻き最高ー。ソースも美味しい」
わたしがそういって生春巻きを食べていると、栗屋くんがぽつりとつぶやく。
「食べてる顔、やっぱかわいいな」
「えっ?」
わたしが聞き返すと、栗屋くんは「べつに」と横を向いてしまった。
今、「食べてる顔、やっぱかわいいな」って聞こえた気がするけど……。
聞き間違いか。
そんなことを考えていると、栗屋くんは自分の分の生春巻きを食べてからいう。
「確かに美味くできた。でも、美味しい時とそうでもない時の差が激しいな」
「前にもいってたけど、作れば作るほど安定するんじゃないの?」
「それはそうかもしれないけど、でも、やっぱ味が不安定なのはなあ……」
栗屋くんはそこまでいうと、「なんだろう」と考えこんでしまった。
料理も奥が深いな、と食べる担当のわたしは実に気楽。
食材の声が聞こえるわたしが、食材が何になると美味しいのかを伝え、栗屋くんが料理をする。
最初は、「本当に食材がいってるのか?」とか、「この間のサーモンはまぐれでは?」と栗谷くんに疑われることもあった。
でも、食材がどんな料理に使われたいのかを伝え、それはいつもうまくいく。
そんな日々が続けば、栗谷くんもわたしを信用してくれるようになった。
食材側も、美味しく食べられることが最高の幸せらしい。
だから、わたしが食材の気持ちや新鮮さなどを伝えることは、お互いにとってメリットしかないのだ。
なんだかわたし、良いことをしている気がする。
ただ、栗屋くんの料理は、美味しい時とそうじゃない時の差が激しい。
これはもう、食材の新鮮さとか、要望を伝えるだけではカバーできない領域。
栗谷くんのスキルの問題なんだと思う。
そうはいっても、少しずつ美味しいほうの比率が増えてきたように感じる。
今日は栗谷くんがつくりたい料理と、食材の要望がマッチした。
だから生春巻きを味見する。
「この生春巻き最高ー。ソースも美味しい」
わたしがそういって生春巻きを食べていると、栗屋くんがぽつりとつぶやく。
「食べてる顔、やっぱかわいいな」
「えっ?」
わたしが聞き返すと、栗屋くんは「べつに」と横を向いてしまった。
今、「食べてる顔、やっぱかわいいな」って聞こえた気がするけど……。
聞き間違いか。
そんなことを考えていると、栗屋くんは自分の分の生春巻きを食べてからいう。
「確かに美味くできた。でも、美味しい時とそうでもない時の差が激しいな」
「前にもいってたけど、作れば作るほど安定するんじゃないの?」
「それはそうかもしれないけど、でも、やっぱ味が不安定なのはなあ……」
栗屋くんはそこまでいうと、「なんだろう」と考えこんでしまった。
料理も奥が深いな、と食べる担当のわたしは実に気楽。


