消えそうな君に夜を捧ぐ

待ち合わせ場所に現れた水季はいつもの明るさがなく、見ている方が苦しいほどだった。

「水季、大丈夫?」

「お兄ちゃんが、死んだ」

「え、」

あまりに予想していない重さの話でその後に言葉が続かない。

「休んでた間にお葬式とか、お兄ちゃんの荷物の整理とかしてた」

「…大変だったね」

「それで、佐那に聞きたいことがあって」

「え、私?」

授業のことだろうか、でもそんなことはわざわざ集まって聞くことでもないし、けどそれ以外に身に覚えがなくて、私は水季の様子を伺う。

「佐那さ、私のお兄ちゃんと知り合いだったりする?お兄ちゃんのスマホにこんなのがあって、私もあんまり見てないんだけど」