消えそうな君に夜を捧ぐ

唯織の方が不安に決まっているのだから私が余計にそうさせちゃいけないのはわかっているが、感情はそう簡単にコントロールできない。

「そんな不安な顔すんなよ、検査だけだから」

「ごめん…」

「ほらゆっくりしてると、日、越すよ」

名残惜しいなぁなんて。

「うん、じゃあまたね」

手を振る唯織に背を向けて歩き出す。

12時ぴったりに唯織が消えるところはなんとなく見たくなかった。

「佐那、ばいばい」

後ろから唯織の声が聞こえて、咄嗟に後ろを振り向く。

でも振り向いた時にはもう唯織はいなかった。