消えそうな君に夜を捧ぐ

「んー、今日は、あ、家庭科でマフィン作った!」

「マフィン?」

「そう。私料理はするんだけど、お菓子って作ったことなくて。友達と班作ってやったんだけど、割と上手くできたの」

「うお、すげ。てか佐那料理できんの?」

「まあ、一応ひと通りは。自分のお弁当とか作ってるし」

そんなたわいもない話をして。

気がついたら時間が経っていて。

「あ、もう55分過ぎそう」

「ほんとだ、佐那と話してるとすぐ時間過ぎる」

「ね、不思議」

「あ、あのさ、明日は来れない。検査なんだって。さすがに出ない方がいいかなと思って」

「わかった、大変だね」

「まーな」

ここで会う唯織はとても元気で、もはや私より健康に見えるけど、確かに入院患者なんだと思い知らされる。