消えそうな君に夜を捧ぐ

ここ数日間の出来事を羅列するように話す。

友達のこと、学校のイベントのこと、塾のこと。

私は照れと緊張を隠すように少し早口にしゃべった。

一方的に話す私に、唯織はただ微笑んで相槌を打っている。

「あのさ」

あらかた溜め込んだ報告が終わったころ。

私の覚悟が決まったころ。

「この前、逃げちゃってごめん。どう接していいかわかんなくて」

「あれは、俺が勝手に…ごめん、怖かったよな」

「ううん、怖かったわけじゃないの。初めてだったから驚いただけで」

「でも」

「本当に。嫌だったわけじゃないよ」

唯織は目線を下げて、肩をすくめる。

私よりもずいぶん大きいであろう体が小さく見えて笑ってしまう。