消えそうな君に夜を捧ぐ

珍しく真面目な顔で水季が言った。

「なんとなくって…。けど佐那は佐那のやりたいようにやりな。応援してるから」

「うん…。ありがとう」

「ほらじゃあ食べよ?で、なんの話してたんだっけ、あ、カラオケ!」

話題は次に移ってしまった。

カラオケの予定を立てる2人を眺めながら私は今日も歩道橋に行くと心に決めた。


「あ、唯織」

いつも通り塾を終えて、いつもより少し重い足と心を抱えて向かった歩道橋には先客がいた。

小さく手を振る。

唯織は申し訳なさそうな顔をしながら同じく小さく振り返してくれた。

「久しぶり、ごめん最近来れてなくて」

「ううん、会えて嬉しい。私ね、唯織に報告したいことがいっぱいあるの」