消えそうな君に夜を捧ぐ

「でもあれだな、あ、えーっと」

唯織が何かを話し始めようとして、とめる。

「ん?」

なぜか左手で口元を覆っている唯織がこっちを向く。

「その、さ、なんか佐那が俺の着てるのなんか変な感じでさ」

「え、ごめん、やだった?!やっぱ返すよ」

「あー、そういうことじゃなくて、なんか、付き合ってるみたいだなとか思って」

私は予想外の言葉に口が少し開いたまま、何も言えない。

「ごめん、やっぱキモイよね、ごめん。忘れて」

隠しきれていない頬の赤みを隠しつつ焦りだす唯織を見ていたら逆に落ち着いてきて笑ってしまう。

「っ照れてる、唯織」

「ちょ、やめろ見んなよ」

「珍し、隠さないでよ、ほら、あ」