消えそうな君に夜を捧ぐ

最近、落ち着かない。

居心地がよくないとかそういうんじゃなくて、くすぐったい感じ。

唯織があれ以降、よく可愛いとか言ってくるし、頭なでられるし。

「はあ」

ついお昼休み、お弁当を食べながらため息が漏れる。

「どしたん」

麻央が少し心配そうな顔で見てくる。

「なんかあった?」

「いや、そんな大したことじゃないんだけどさ、」

私は少しいうのをためらう。

けど、自分だけじゃ結論を出せない。

「最近ね、仲良くなった男の子がいるんだけど、その、可愛いとか言われたりして、私そういうの慣れてないからすごいドキドキして、どうすればいいかわかんなくて」