恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで

2人がどんな先輩を知ってるのかは
分からないけど、私は一緒に過ごせた6年前の数ヶ月と今の瀬木 遥の顔をした作家としての先輩しか知らない



「あ、あの!高城さんたちはそんなに
 お仕事を休んで大丈夫なんですか?」


別荘に行くからと言っていたけど、
出版社って休みもなく、朝まで寝ずに
働く忙しいイメージだ。


『勿論仕事で行くことになってるから
 有給でもないしこれは出張よ?』

ええっ!?

『そうそう!出せば必ず売れる瀬木
 先生の原稿を貰うためならさ、
 北海道‥‥いや‥海外でも行くさ。』


か、海外って!!瀬木さんってやっぱりすごい人なんだ‥。あーあ、もっと早く瀬木さんの本を沢山読みたかったな‥‥


誰もが作家になれる訳じゃないと思うし、瀬木さんの世界ってどんな感じなの
かな‥‥。こんなに近くにいるのに
まだまだ知らない事があり過ぎる。


『『いっただきまーす!』』


『仕事が終わったなら帰れよ!
会社を空けすぎてクビになるぞ?』



いつもは2人で食べる広いダイニング
テーブルも4人集まれば賑やかだ。


『日和ちゃんこれ美味しい!
 毎日食べてる隼人が羨ましい‥』

「そんな……ありがとうございます。
 お世辞でも嬉しいです。」


カレーなんて煮込めば誰でも必ず出来る
から美味しいはずだよ‥‥。


『ほんとだよ?それじゃあ‥‥
 今度うちにも作りに来る?』

『食ったら帰れ!万年営業!!』

『瀬木さんッ!!」

全くほんとにこの2人は年が離れてるのによくこれだけ言い合えるものだ。

和木さんも暴言を吐かれても気にせず
ヘラヘラしてるし、高城さんなんて慣れてるのか間にも入らない。


『それじゃあ先生、また長野でお会い
 しましょう。日和ちゃんまたね。』


2人を見送った後リビングに座り
珍しくテレビを見ていた瀬木さんに
淹れたてのコーヒーをそっと置いた



『疲れただろ、大丈夫か?』


トクン