恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで

夏休みの各授業で出される課題をこなすのは本当に簡単なことじゃない。

去年もだいぶ苦しんで作成したけど、
学年が上がって専攻科目も増やしたから今年は早めにやらないと苦しみそうだ。


「彩!さっきの本気!?」

『なんで?当たり前じゃない。
 文芸なんて難しいのをわざわざ学ぶ
 のなんて、助教授に会うためよ?』

「ねぇ‥あの人私の兄だよ?」

『知ってるよ』

「本気?」

『当然』

「…………」


隠すこともなく笑顔でそう答える彩に
これ以上もう何も言えなくなった。



コンコン


「はぁ‥失礼します。」


ちょうど部屋から出てきた教授にお辞儀をしてから二人で部屋に入ると、大魔王様な出立ちで私達は主に迎えられた。

「あのノートを…返して欲しいな。」

『ノートねぇ‥‥なぁ安藤って誰?』


やっぱり見られた‥‥!というかこの人が妹のノートを見ないわけがない!


「ダレデス……かね」


お兄ちゃんは公私混同しすぎだよ‥。
本当に昔からシスコン‥‥

『先生?安藤くんは日和の事が
 好きな子です!!』

「彩!!」

お兄ちゃんの事が好きなのは分かったけど、何でもかんでも話すのは勘弁して欲しい。一体どっちの味方よ‥‥‥。


『ふーん、へぇ‥‥好きな子ねぇ?
 青春してんの?俺の授業中に?』

「ち、違うから、ほんと」

『ふーん、ま、いいさ‥ところでさ、
 日和、尾田から夏休みの話聞いた?』


えっ?


おいおい‥健康な大学生の前で
煙草を目の前で吸うのやめてよね‥‥。
こういう女性に優しくないところは
瀬木さんとは大違いだ。


『夏休みにアイツが軽井沢の別荘に
 行くから一緒に来ないかと誘われた
 んだけど?』


えっ!!?何その話!?
そ、その前に別荘!?
先輩はあの若さで別荘まで持ってるの?



そう言えば‥帰ったら話があるって言ってたからこの事だったのかな?


『もし日和も行くのなら、課題作りの
 環境もかなり整ってるし2人で一緒
 に行けば?』

『えっ!?私も行っていいんですか?』


ち、ちょっと……お兄ちゃん!?当の本人がいないのに話を勝手に進めちゃっていいわけ!?


「彩!帰ったら連絡するからちょっと
 待ってて?」

『オッケー。』


お兄ちゃんが行くなら、彩はバイトを
蹴ってでも着いてくるだろうな‥‥