恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで

「あっ‥‥‥‥」

握っていた手を今度は優しく両手で握り変えされると、瀬木さんはしゃがんで
目線を合わせてくれた


『今日は立花さんにとって
 色々あったからまた話すよ。
 無理して頑張らなくてもいいから
 これからは俺に甘えてほしい。』


‥‥甘える?
ほらまただ‥‥あの感覚が体を襲う。

懐かしい様なこの気持ちは‥なに?


「分かりました……」


『ん、あと敬語……使わないでいいよ。
 歳も2つしか離れてないから。』

「あ、あの……あと本を貸してくれて
 ありがとうございます。知らなくて
 お礼もずっと言わず読んでました。」


『ん、気にしなくてもいいよ。
 明日からここで仕事するけど、
 一緒がツラいならちゃんと言うこと
 いいね?』

「分かりました‥瀬木さん。」


どっちで呼ぼうか迷ったけど
仕事をすると言ってたので
何となくそちらを選んで言えば
切れ長の瞳が細くなり小さく微笑んだ

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瀬木 side


彼女の勉強を教えながら側にいたいと櫂さんに相談をしたのには理由があった。


引っかかることがあり側で守りたいと
思ったからだ。


部屋の片付けをしていた時に出て来た
6年前に日和に宛てたメッセージ。


【矢野‥‥きみが何処かで
 この本を読んでくれれば、
 またいつか会えると信じてる。
 きみが大好きな本を書き続けるから、
 もう一度気持ちを伝えたい。
 それまでずっと書くから。】



今、記憶がない中で頑張り続ける日和を
変わらずずっと待つつもりだ。


2度と離さないと別荘で誓った。
それに君以外の人に恋をすることは
俺の中ではもうないのだから。


瀬木 side end