柊くんとは高校一年生の時から同じクラスだった。同じクラスになってから沢山話しかけてくれて、人と話すのが得意ではない私でも会話が続いた。心の内を誰にも見せられなかった私は、唯一柊くんには見せても大丈夫かな?って思い、私が当時こっそりと思い描いていた、女優になりたい将来の夢の話もしたりして。
現実は夢に近づくことはなく、どんどん想像していた世界とは別の人生ルートを突き進んでいった。だけど柊くんと一緒にいる日々はとても幸せで――。
柊くんと同棲も始めた。
一緒に暮らすと時々、どっちかがイライラして喧嘩になることもあったけれど、すぐに仲直りした。不満というか、合わないなって思ったのは私が寒がりで柊くんは暑がりだったところとか。でも最初は柊くんの好みの温度で、エアコンの温度がとても低い設定だったけど、寒がりなことを伝えたその日から、いつも家を暖かくしてくれて、私に合わせてくれた。あと、強く記憶に残っているのは、おかずのしょっぱさの好みで一瞬揉めた?ことかな。
「このお惣菜、味薄いかも」
「えっ、ちょうど良くない? したっけ、私がいつも作ってるおかずも薄いの?」
「……い、いや。そういうことではなくて。うん、薄いかも――」って。その時は「なんでそのおかずを作った時に言ってくれなかったの?」って、ムッとしたけれど、それからは濃いめの味付けにするようになった。今考えると、とても小さいことだったな。
現実は夢に近づくことはなく、どんどん想像していた世界とは別の人生ルートを突き進んでいった。だけど柊くんと一緒にいる日々はとても幸せで――。
柊くんと同棲も始めた。
一緒に暮らすと時々、どっちかがイライラして喧嘩になることもあったけれど、すぐに仲直りした。不満というか、合わないなって思ったのは私が寒がりで柊くんは暑がりだったところとか。でも最初は柊くんの好みの温度で、エアコンの温度がとても低い設定だったけど、寒がりなことを伝えたその日から、いつも家を暖かくしてくれて、私に合わせてくれた。あと、強く記憶に残っているのは、おかずのしょっぱさの好みで一瞬揉めた?ことかな。
「このお惣菜、味薄いかも」
「えっ、ちょうど良くない? したっけ、私がいつも作ってるおかずも薄いの?」
「……い、いや。そういうことではなくて。うん、薄いかも――」って。その時は「なんでそのおかずを作った時に言ってくれなかったの?」って、ムッとしたけれど、それからは濃いめの味付けにするようになった。今考えると、とても小さいことだったな。



