甘い仮面に騙されない!


すぐそばで、柔らかい声が落ちてくる。


それが " 作られたもの " なんて、
私以外だれひとり知らない。




「……っ」

「お邪魔しちゃってごめんね」



よそ行きの表情で、ふわりと目元を緩める。

初めて私に向けられたその表情は、最低最悪な本性を一瞬忘れさせてしまうほどの破壊力。




「……、…いえ、 こちらこそ…」


視界の端で薄く笑った小宮山 錬は、そのまま石田くんのもとへ歩みを戻した。