「はう〜…。 錬くんが栞那たちのクラスにいるよ。
爽やか……ほんとかっこいー…」
うっとりと頬を緩める栞那。
あいつの本性を知っている私からすれば、
もはや詐欺の域である。
「例の資料の件なんだけど──」
注目されながら、石田くんと何かの話を進めていく。
2人は生徒会に入ってるから、たぶんそれ類いの話。
「足なっが。 顔ちっちゃー…」
「ぜんぶのバランスが異次元レベルだね」
「前世どんだけ徳積んだんだろ」
いつの間にか廊下にも人だかりができていてギョッとする。
騙されてる! みんな! 騙されてるよ!
顔だけだから、 こんな男!
早く帰れ〜〜って念じてたら、 ものの数分で用件が済んだようで、小宮山 錬が出口へと向かっていく。
ほっと胸を撫で下ろした直後、
「────あ、 小宮山、」



