言うが早いかひらりと飛び降りて無事地面に着地。
「へえ」
彼は感嘆の声を漏らす。
猫だからこれくらいお手の物なんだよね。
むしろ、もっと高いところから降りても平気なくらいだ。
「一条くん」
彼はこくりと頷いて宙に舞った。
少し上体が崩れたけどなんとか手をついて地面に降り立った。
ちょうどその時、壁の向こう側から声がしてビクッとした私は一条くんの腕にすがりついた。
「あいつらどこ行った?」
「この壁の向こうか?」
「まさか、これを登るのは女子には絶対に無理だろ。あっちを探せ」
「わかった」
足音が遠ざかっていくのを聞いてホッと息をついた。
良かった、ようやく巻けたみたい。
私たちが迷い込んだのは大きな庭付きの古ぼけた廃屋で人の気配がしなくて不気味な空気が漂っていた。
どうやら空き家住宅のようだ。
今にも幽霊が出そうな雰囲気だけど、私はちょっと好奇心をくすぐられた。
「ここ入ってみる?」
「いや、やめたほうがいい」
「どうして?」
「へえ」
彼は感嘆の声を漏らす。
猫だからこれくらいお手の物なんだよね。
むしろ、もっと高いところから降りても平気なくらいだ。
「一条くん」
彼はこくりと頷いて宙に舞った。
少し上体が崩れたけどなんとか手をついて地面に降り立った。
ちょうどその時、壁の向こう側から声がしてビクッとした私は一条くんの腕にすがりついた。
「あいつらどこ行った?」
「この壁の向こうか?」
「まさか、これを登るのは女子には絶対に無理だろ。あっちを探せ」
「わかった」
足音が遠ざかっていくのを聞いてホッと息をついた。
良かった、ようやく巻けたみたい。
私たちが迷い込んだのは大きな庭付きの古ぼけた廃屋で人の気配がしなくて不気味な空気が漂っていた。
どうやら空き家住宅のようだ。
今にも幽霊が出そうな雰囲気だけど、私はちょっと好奇心をくすぐられた。
「ここ入ってみる?」
「いや、やめたほうがいい」
「どうして?」



