「――マリアちゃん、そういえば昨日……」
パン屋のおばさんがふと、昨日の話題を振りました。
やはり、パン屋さんにも伝わっているみたいです。
「昨日はお騒がせしてしまい、大変申し訳ありません」
私はひとまず謝ることにしました。
騒ぎになった事実は変わりませんし、謝って損はないでしょう。
「いや、あたしは気にしてないんだけどね……。でも、獣人族と仲良くするのは、ここでは辞めた方がいいわよ」
「……えっと、理由を伺っても?」
おばさんは旦那さんへ店番を任せると、ちょいちょいと招かれ、屋内へと入りました。
「――何か飲むかい?」
「お気遣いありがとうございます」
おばさんは紅茶を入れると、私に差し出しました。
「マリアちゃん、あんたはまだここへ来てそんな経ってないだろうから伝えておくよ」
「………」
私はこくり、と頷き彼女の方をじっと見つめます。
「忘れもしない。まだつい最近の十年前のことさ――」
おばさんは向かい側のテーブルに座ると話し始めました。
「この街と、森を挟んでどのくらいか歩いた先にある獣人族の街は争ったんだよ。……戦争だね」
「……せん、そうですか」
「あぁ、始まりは一人――一匹と言った方がわかりやすいかな。獣人族の男が此処の人間を食い殺したことから始まってね」
パン屋のおばさんがふと、昨日の話題を振りました。
やはり、パン屋さんにも伝わっているみたいです。
「昨日はお騒がせしてしまい、大変申し訳ありません」
私はひとまず謝ることにしました。
騒ぎになった事実は変わりませんし、謝って損はないでしょう。
「いや、あたしは気にしてないんだけどね……。でも、獣人族と仲良くするのは、ここでは辞めた方がいいわよ」
「……えっと、理由を伺っても?」
おばさんは旦那さんへ店番を任せると、ちょいちょいと招かれ、屋内へと入りました。
「――何か飲むかい?」
「お気遣いありがとうございます」
おばさんは紅茶を入れると、私に差し出しました。
「マリアちゃん、あんたはまだここへ来てそんな経ってないだろうから伝えておくよ」
「………」
私はこくり、と頷き彼女の方をじっと見つめます。
「忘れもしない。まだつい最近の十年前のことさ――」
おばさんは向かい側のテーブルに座ると話し始めました。
「この街と、森を挟んでどのくらいか歩いた先にある獣人族の街は争ったんだよ。……戦争だね」
「……せん、そうですか」
「あぁ、始まりは一人――一匹と言った方がわかりやすいかな。獣人族の男が此処の人間を食い殺したことから始まってね」

