おとぎ話と秘密の物語~あべこべ世界で人助けをする事になりました~

「……だけど、オレ達は二人でしか生きられない。それが歪だとしても、オレ達の“普通”だ」
「じゃあ……、森に戻りますか」
「…………」

 そんなこと、聞かなくてもわかるはずなのに、つい言ってしまいました。

「落ち着いたら戻るよ」

 シェルディさんはため息をつくと、

「マリアは、裏切らないよな……」

 と呟きました。

「そんな、裏切るわけないじゃないですか。ずっと味方です。何があっても、誰も見捨てたりなんかしません」

 私はシェルディさんの手を掴んで断言します。

「……サンキューな」

 困ったように笑うシェルディさんは、逆に私の手を握り返します。
 震える彼の手が冷たくて、何とかしてこの状況を終わらせたいと思いました。

 出会って一週間、友達になった人達は抱えているものが大きそうで、私は彼らに何ができるのでしょうか。