触れたい、cross

「海乃さぁーん。なんか、甘いの食べたいー」


床に胡座をかいて、クッションを抱えながらの、上目遣い。


絶対に、自分に魅力があるのをわかって、わざとやっているしぐさ。だと、思う。


その証拠、に。


「ご飯の前なのに?もー、しょうがないなぁ」


言いながら、戸棚から買い置きのチョコレートを、まったくの無意識で握りしめている、私がいる。


そんな自分に気がついてまた、苦笑い。


不思議、だ。


伊織くんの前では、素直に成らざるおえない、自分がいる。