傾国の貴妃

「阿呆。俺はローラを手放す気などない。解放なんて、誰がするか」


ただ、固まる。


「何勝手に自分の中で答えを出しているんだ?お前は俺以外の言葉を信じるのか?あんな、ただの妬みの塊のようなそんな女たちの言葉を」


思考はもう停止状態。


「ローラを繋ぎ止めておけるのなら、なんだってしてやる。セックスでお前を俺のものに出来るのなら、俺はお前を抱く」


何の迷いも含まない、絶対的な言葉。


「誰にも文句なんて言わせない」


ああ、私は…


「お前しかいらない」


「…ギ…ル…」


「お前は俺に付いてくれば良い。俺が守ってやる。その代わり…」


そこで一度言葉を切った。


「離れていくことは赦さない」