傾国の貴妃

「今の俺はどう見える?」


「え?」


「どう見える?」


「…ギル、怒ってる」


ベッドの上。

ギルはシンシアを事実上追い出したせいで、二人きり。


「そうだ。俺は今怒ってる」


こんなこと、今までに何度もあったことなのに。

なんだか今はすごく後ろめたい。

そんな私をギルはわかった上で、逃げられないようにと腕という名の檻の中に私を閉じ込めていた。

上にギル。

下に私。

追い詰められた私を、ギルは静かに怒りを露わにして見つめる。


「ローラは余計なことを気にしなくていい」