ANEMONE〜恋に終わりを告げたなら



三咲side


如月レイーー
東城組組長、純さんとその妻、優香里さんとの間に産まれた子供。


だけど俺と甘南が東城組に居候することになった3年前にはレイはいなく、遥斗に妹がいると知ったのも一年くらいたった頃だった。


純さんと優香里さんの遺伝子を受け継いでいるだけあって人間離れした綺麗な顔立ちでどこか影のある雰囲気を纏っているレイはなにを考えているのかわからないほど常に無表情だった。


何もかもを見透かした瞳は初めて会った時と変わらず、心のうちを読まれているような気分になる。


「相変わらず、なに考えているのか分かんねぇやつだな」

月夜「お前らには分からねぇだろうな」


倉庫から出ていったレイの後ろ姿を見ながらそう呟くと、朝倉月夜がイラついているのかドスの効いた声音で威嚇してくる。


「お前には分かるのかよ」

月夜「分かるよ。お前らなんかより、ずっとな」


東海にも噂が回ってくるほど有名だ。
“南の頭が、レイをやたら大事にしているらしい”と。


その噂は事実だろうと、今の朝倉の表情を見れば誰でもわかる。

レイを見つめるときの朝倉の目は、まるで自分のことより大事なものを守る人間の目だ。


ふと横目で、壁にもたれていたやつの様子を伺うも、顔を横に背けているだけで動く気配はない。


天道時雨。
天道組という東城組と並ぶ組の若頭で東海高校幹部の一人。


東海高校の幹部の中でも歴代最強と呼ばれ、頭である遥斗よりも強くトップ候補の一人だったが面倒だという理由で断った男。