ANEMONE〜恋に終わりを告げたなら



時雨「妬いてんのか笑」

「……」


そう聞かれて、はいそうですと素直に可愛く返答もすることもできない。
それに、嫉妬なんて可愛いものなんかじゃなくて……。


もっと、ドロドロとした感情だ。


時雨「俺も男だから、遊んだことないなんて言えねぇけど……お前に会ってからはお前だけだよ」

「……うそ」

時雨「嘘じゃねぇって」

「……だって、彼女いるって」


あの時、隣にいた綺麗な人。
堂々としていて、絵に描いたようにお似合いの二人だった。
あの人が時雨の彼女で、私はただの気まぐれで遊ばれているだけだ。



時雨「いねぇけど」

「……」

時雨「信じてねぇな」

「……前に、街で会った時に横にいた、綺麗な人が彼女でしょ」



しばらく考え込んでいた時雨は、「あぁ」と小さく息を漏らすと笑い出した。