ANEMONE〜恋に終わりを告げたなら



レイside


葵は普段、家から出ない引きこもり。
出るのは仕事の時か、あの子に会いに病院へ行く時ぐらいだ。


太陽が似合わない男。
そんな葵が、わざわざこんな場所に来るとは。


月夜「お前がこんなところに来るなんて珍しいこともあんだな笑。槍でも降るんじゃね」

葵「誰のせいだ。お前が電話出ないからだろうが……会合忘れてんじゃねぇぞ。親父たちが待ってんだよ」

月夜「いや〜覚えてたけどよ。レイがこっち手伝うっていうから、俺も手伝うしかないだろ」


……人のせいにしているけど、ただ単に忘れてただけだよね。
というか、そもそも手伝ってすらいなかったくせに。


呆れている私をよそに、葵はため息をついて月夜の腕を引いた。


葵「ほら行くぞ。お前いねぇと始まんねぇだろ」

月夜「ったく、せっかちだな……」


嫌がる月夜を強引に引っ張っていく葵。
二人に続々と女が群がっているのを眺める。
葵が女たちに罵声を浴びせている姿は幾つになっても変わらないな。


翼「あいつら、なんだかんだ仲良い兄弟だよな」

「葵が優しいだけでしょ」



基本、自分勝手な月夜に優しい葵が付き合っていてあげてるだけ。