三咲「時雨、やっぱり彼女だろ。いい加減教えろよ」
時雨「しつけぇぞ、三咲」
三咲「だって、お前。最近付き合い悪いじゃねぇか。それにお前が女に時間使うこと珍しいじゃねぇか。な、遥斗」
遥斗「……あ、あぁ」
時雨の肩に腕を絡ませる茶髪の男とその後ろで何故か私を見て、目を泳がせた金髪の男。女の子はどうしていいのか分からないといった感じでキョロキョロしている。
月夜「……レイ?」
不意に背後から名前を呼ぶ声がした。
聞き覚えのある声に、思わず振り向く。
案の定、月夜がいた。
少し険しい表情で、私の方へ歩いてくる。
その隣には最近、月夜とよくつるんでいる翼もいた。
月夜「何してんだ、こんなところで」
少し低く、押し殺した声。
月夜は私が東の地区に出入りするのを嫌がる。
ここら辺は東城組が締めてるところだから余計に。
顔も知らない、両親と家族が住んでいる場所。
月夜「それになんでこいつらと……」
「……知り合い?」
月夜「お前……気づいてないのか?」
月夜の視線は、時雨たちを鋭く射抜いていた。
気づけば月夜は私の手首を掴んでいた。
そのまま私を半ば引きずるように歩き出し、まるで遠ざけるかのように足早に施設へと連れて帰った。
