ANEMONE〜恋に終わりを告げたなら



時雨「そういえば、お前いくつだ?」


何気ない口調で不意にそう訊かれた。


あの日からこの場所で時々会っては他愛のない会話をするーーそんなよく分からない関係になっていた。


お互い名前も名乗らず、お前、あなたと呼び合っている。友達と呼ぶほど親しくはないし、お互いのことよく知りもしない。


「15だよ」

時雨「中3か?」

「うん」

時雨「なら一つ下だな」


たったそれだけのやり取りなのに、不思議とその笑みに胸に温かく残った。

数日、こうやって実のない会話を続けている。
誰かとこうやって自分のこと話し合うことなんて今までなかったから新鮮だった。


時雨「学校、行かねーの」

「そっちもでしょ」


平日の真っ昼間。クラスメイトが授業を受けている中、私はいつもここにいた。


今日は珍しく、質問ばかりだ。
不思議と自分のことを聞かれるのは嫌ではなく、彼と話していると落ち着く。