「電気もつけないで何泣いてんの？」

そう言っている声の方を向くとリクがいた。

わーん

とリクを見たら安心して大声で泣く私。

リクはそんな私にびっくりして、急いでソファーに駆け寄ってくる。

「どうしたの、寂しくないって言ってたのはしーなでしょ、何で、どうして泣くの？」

「だって神様がリクを連れて行っちゃったから」

「しーな僕がいなくても寂しくなんかないんだよね？出かける時そう言ったよね」

「言ったけど、今はもうそう思わないよ。」

わーん。

そう言って私はまた泣き出す。

「大丈夫、僕はここにいるよ。しーなの事もう一人にしないから、ほらもう泣かないで」

そう言ってギュッと抱きしめてくれる。

「しーなは馬鹿だなぁ。僕はしーなの事大好きだからどっかに行ったりなんてしないのに」

そう言うリクにピタッと体を寄せて神様がもうリクを連れて行ってしまわないように私はギュッとリクのトレーナーの裾を握っていた。