えーーーーーっ。

無理だから、ほんとに無理だから。

「広末、ありがとな、今日は先生帰れないかと思って泣きそうになってたんだよ」

私は状況を把握するのに夢中で、何で私が選ばれちゃったのかさっぱりわからなかった。

でもここで

「無理です、ハハハ」

なんてとっても言える雰囲気じゃなくて、

とりあえず着席して頬杖男をにらみつけた。

「ちょっと、ゴキブリはどこッ」

「え、俺そんな事言ってねーよ」

くぅうう。してやられたっ。

しかし、私にはまだ反逆のチャンスが残ってる。

そう、男子のクラス代表が決まっていないっ。

まだ誰も代表になる気がないらしく、誰かやれよって、微妙な雰囲気が教室に流れている。

「しーな、やられた事は倍にして返せ」

負けず嫌いで、プライドの高いリクが良く言っているこの言葉をタイミングよく思い出し、私は手を上げて勇気を出して言ってみた。

「先生、私男子のクラス代表はえっと・・・。」