「そんなに俺が珍しいわけ？」

いきなりこっちを向いたから、
私はびっくりして椅子から落ちそうになった。

珍しい？って聞いてきたくせに、またすぐ私と反対側を向いてしまって、私は質問に答えそびれてしまった。

それからはあんまりジロジロ見るのも悪いかなぁって思って、
(って言うか、また珍しい？なんて聞かれても嫌だし)、
私は窓の外の空を見つめる作業に戻った。

確かに、空の色は見れば見るほど色々な色の集合体に見えてくる。

水色、白、紫っぽい所、桜のピンクと相まって、ピンクに見える空もあるなぁ。

空が単色じゃないって、そんなの私も昔から知っていたはずだけど、最近ゆっくり空を見上げてなかったもんなぁ。

それにしても、隣の人、絵を描く人なのかなぁ。

間もなくHRが終わって、今日はこれで帰れる。

明日からいきなり通常の授業ってのには気が重たくなるけれど。

せめて一週間位は短縮授業にしようよぉ～。