「そんなことはいいから、じゃ絵を描くって事で決定ね!」

無理矢理私は会話を大事な用件の方に戻そうとして言った。

「わかった」

そういうと若槻連は自分の席に近づいて
鞄の中に例のクロッキー帳を大事そうにしまって

「俺、帰るわ」

そう言って、さっさと教室から出ていってしまった。

か弱い乙女を(←これ私の事ですよ念のためッ)
暗くなってきた教室に一人残して、さっさとヤツは行ってしまった。