「そういう事だから、若槻と広末はこの後職員室に来るように」

そう笹塚先生が言った。

お昼にひなちゃんと色々話して、
自分の気持ちを整理して、
何となく隣の席の
若槻連という人を
何気に気にするようになっちゃって、
午後の授業は全然聞いてなかった。

そしてHR、私の気持ちを知ってかどうかはわからないけれど
クラス代表の私と若槻連は職員室に来るようにと笹塚先生は言った。

「ひなちゃん、ごめんね今日は居残りみたい」

「しいなちゃん、チャンスですわね!」

「って、まだ好きになった訳じゃないし」

「とにかくファイトですわよ!」

そんな事をひなちゃんに言われて、さらに若槻連の事を、意識してしまった。

「あ、ほら、若槻君行っちゃいますわよ、追いかけないと・・・」

そう言ってひなちゃんは私の背中をドンッと押した。

「う、うん、ひなちゃんまた明日~」

そう言って笑顔で手を振るひなちゃんを教室に残し、廊下に出て若槻連を追いかける。