「今日に限って、何で美月ちゃんと真奈ちゃん学校休むかなぁ(ため息)」

今日はいつもより多い量のお弁当を作ったから、2人にも食べて欲しかったのに、、、、何て思いながら、高等部近くにある校舎裏で食べる事に。

「前、お姉ちゃんが「1人の時はあそこで食べたら?私、良く行ってたし、誰も来ないし」って言ってたし」
「大丈夫だよね。こんな大きな弁当見られたくないし、、、、」


なんて思ってた私を殴りたい。
お姉ちゃん、人居るじゃん!!

後頭部の制服を着た男の人が座って、パンを食べてる。綺麗な顔立ちで美形イケメンのその人は私を見ながら

「、、、、?、中等部生?」

「!!は、はい!ぇ、えっと、迷惑ですよね!!(??)失礼しました!!」

緊張と焦りからその場から離れようとした瞬間、男の人が声をかけて来た。

「いや、迷惑じゃないし、他で食べるにも休み時間長くないんだし、ここで食べれば?」

「、、、、、、、、そ、そうですよね」

「めっちゃ、間があったね」

そう、言われたので男の人の近くに座り食べる事にした。

「、、、、、、、、、、、、(凝視)」

「、、、、あの、何ですか?」

「いや、お弁当大きいね?凄いなって思って」

やっぱり!ですよね!大きいですよね!絶対言うと思いました!

「えっと、その、本当は友達2人にも食べて貰う為に作ったんですけど、2人共学校を休んじゃってそれで」

「ふーん、、、、なら、俺が食べてあげよっか?」

「へ?、いやいや、そんな、悪いですよ!!」

急に言われびっくりと驚きで瞬時にそう言ってしまった。

「笑、いやいや、その2人前の量を君が食べれる?」
「こうゆうのを言うのは失礼だけど、華奢で小柄だし?」

「ギクッ)ウグッ、、、、確かにそうですよね。、、、、なら、よかったら食べてください(お弁当を向ける)ズイ」

「フッ笑 頂きます。スッ パクッ !!(目を大きく開ける)」

多く作った卵焼きを1番最初に迷いなく取った先輩?は口に入れた瞬間、元から大きな目をもっと大きく開け、驚いたような顔をした。

「お、美味しくなかったですか!」

「、、いや、そうじゃないんだ、け、ど(泣)ポロポロ」

「!!!!!!やっぱ、美味しくないんですよね!す、すいません!」

「ち、違う。逆なんだ。美味しいんだよ。それに、、、、」

美人なイケメンが泣くとこんな綺麗なんだなって焦りと驚きと不味かったのかが頭の中で駆け巡り、そんな事を考えてしまった。
先輩?は目を擦りながら、安心させるように声をかけてきた。

「懐かしい味だったんだよ。この卵焼きの味」

「懐かしい味?」

「、、、、母親が作った卵焼きの味に似ててね笑」

「そうなんですね」

そう、穏やかで懐かしい物を見るかのようにまた、卵焼きを食べる、先輩?。
何か、間があった気がするな、、、、

「泣くほど似てるなんてなんか嬉しいですね笑、、、、あれ?何でパンなんですか?」

「え?、、、、あぁ、父親が長期出張で海外に行ってて、今、俺一人暮らしでさ」

「じゃあ、お母さんもそちらに?」

「いや、母さんは四年前に亡くなったよ」

そう、悲しそうな顔をしながら言う先輩?。

「!!、す、すいません!私、失礼な事言ってしまって!」

「良いよ、そんな謝らなくて。それに、君には久しぶりに母さんの料理に似てる料理が食べれた事に感謝してるから笑」

嬉しそうに言う先輩はとても綺麗だと思ったと同時に、ある疑問がよぎった。

「あの、普段ご飯ってどうしてます?」

「ご飯?大学生の姉や社会人の姉とか兄がたまに来てご飯作って貰ったりしてるよ?」
「あとは、殆どはコンビニ弁当か今日みたいにパンとかかな?」

「いや!ちゃんとしたご飯食べないと!栄養とか!」
「料理、出来ないんですか?」

「、、、、時間ないしそれにカップラーメンなら作れるし、」

そう私の顔を見ないように背ける先輩?の顔はちょと焦った顔をしている。

「言い訳はいりませんよ。ちゃんと、栄養取らないといけないし、いつか倒れますよ。少し、顔に隈もありますし」

「、、、、、、、、」

「(ため息)、、、、なら、私がお弁当作りましょうか?」

「え?、作る?」

「はい、多分貴方って友達に色々言われても、変えようとしない人っぽいし」

「良く分かったね」

確信をつかれたような顔をする先輩?はそう言う。

「図星みたいですね」
「私は料理好きだし、、、、それに美味しいって言って貰って超嬉しかった。貴方を見ていたら、何かほっとけないし」

「、、、、分かった。俺も君の料理をまだまだ食べたいなって思い始めちゃったし フハッ笑」

そう笑う先輩?はとても綺麗で美しくてそして可愛らしかった。

「えっと、ではこれからよろしくお願いします?」

「はい。お願いします。、、、、そうだ。連絡先交換する?それに、名前も知りたいしね?」

そうだ。私まだ自己紹介してないし、先輩?の名前を知らなかった。

「あ、私、瀬野美愛って言います。中等部1年です!」

「1年?なら、俺の事知らなくて当然か、、、、」

「?知らなくて当然??」

「いや、こっちの話」

男の人は真剣な顔をしながら考え込んだ後、私の顔を見て、

「、、、、俺は、、、、鈴村夜空、高等部2年で生徒会会長です。一応」

「!、せ、生徒会長さんでしたか!!」

生徒会長と聞き、驚きが隠せなかった、何故なら。
うちの生徒会は中等部、高等部の生徒会は一緒であり、毎年2年に一度、生徒会メンバー募集を行ったり、生徒会長選挙がある。
生徒会長になる人は、学校中の圧倒的な票と教師からの支持がないと出来ないと言われている。だがら、生徒会メンバーは学園の人気者から構成されていると言われている。

「その反応、やっぱり知らなかったんだね?まぁ、中等部の子はあんまり知らないか」

「す、すいません。生徒会長」

寂しそうな顔をしたのですぐに謝ると、生徒会長は人差し指を指して来た。

「ん!、それ、辞めて」

「へ?それ?」

「生徒会長、恥ずかしいのもあるけど、ちょっと距離あるんだよ。だがら、、、、さ?」

そう、悲しそうな顔をする先輩、そっか、生徒会長って何か目上の人みたいだもんね。ちょと反省しなきゃ。

「えっと、、、、夜空先輩?って呼べば良いですか?」

「フッ、、、、うん、美愛?あ、美愛ちゃん?どっちが良い?笑」

「// ど、どっちでも良いです!!」

そう笑った先輩の顔は妖艶でだけど意地悪そうな顔をしていた。

「そう?じゃあ、これから俺のお弁当作りよろしくお願いします。(深々と顔を下げる)」

「!、はい、これからお弁当作りますので覚悟しておいてくださいね」

「覚悟しておくよ。後輩ちゃん」

「後輩ちゃんは辞めてください。恥ずいので、では、そろそろ授業始まるので戻りますね」

「うん、じゃ、また明日(手を振る)」

そう言って私と夜空先輩は高等部校舎と中等部校舎に向かった。

これが、私と夜空先輩の可笑しくそして周りを巻き込んだ面白い関係になるなんてこの時の私は思いもしなかっただろう。













次回に続く。