「今日は随分ご機嫌ねー、何かいい事あった?」
「いやー、別にーーー。」
「あやしーー」
みっちゃんは鋭いから誤魔化すのに必死だった。
道路を挟んで右側を見るとそこには玲翔くんが先に歩いていた。
ほんと後ろ姿からかっこいいの伝わってくる…
「ん?何見てんの?」
「あ、いや、あの人って生徒会長の人だなーーって。」
「あー、桜木くんか。ハイスペックだよね。あーゆー人ってどんな子好きになるんだろ。」
「……たしかに」
私です、玲翔くんの好きな人は!!彼女は!!
って言いたいとこだけど言えないし……
たしかに、あんなかっこよくてハイスペックなのになんで私と付き合ってくれるんだろ。
まあ私がゴリ押ししたのもあるけど……
結局引き受けてくれるし……
「まあ住む世界が違うよね、あの王子は。」
「た、たしかに。」
「私達みたいな人は眼中にないんだろうなー。」
みっちゃんから見てもそう思うんだ。
私は少し自信をなくしてしまった。
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