私は賢人の彼女になりました。
まるで夢のようです。
今日も賢人とお気に入りのパーカーを着てデートなんです。

今日はリブインコンフォートの白い裏ボアパーカーに、F i.n.tの花ダイヤ柄スカート、フリルのついたアリームのリュックを背負っています。

「どうかな?、私、可愛い?」

「うん。めちゃくちゃ可愛いよ」

私は賢人に可愛いと言われてキュンとしてしまいます。

彼氏にコーデを褒められるのが嬉しいんです。

「あったかそうなパーカーだね」

「うん。裏ボアでフードもボアを裏毛でサンドしてあるからふっくらであったかいの」

「触ってもいい?」

「あ、うん。いいよー!」

賢人にフードを触られる私。ちょっとドキドキしてしまいます。

「今は引っ張っちゃダメだよ…」

賢人にフードを引っ張られそうになったので、私はそう言いました。

「あ、今はやっぱりダメ?」

「帰ったら引っ張らせてあげるから…」

私は恥ずかしい気持ちになりながらも、賢人にフードを引っ張られることが嬉しかったんです。

こうして私たちのデートがスタートしました。

水族館に行ったり、プリクラを撮ったり、たくさん遊んだ後、私の部屋に賢人が来ました。

「やっぱり可愛い部屋だ」

「ありがとう…」

賢人は早く私のパーカーのフードを引っ張りたそうに後ろから手を伸ばしてきました。

「あ、ちょっと…」

フードを掴まれてしまった私は、そのまま賢人に引っ張られて引き寄せられてしまいます。

「そんなっ…いきなり…」

賢人はさらにフードを強く引っ張りました。

「あ…苦しい…」

「やっぱりいいな、彩のパーカーのフードは引っ張りがいがあるよ」

「もっと優しく引っ張ってよ…」

「あ、ごめん。つい」

そう言いつつも賢人はさらに強く引っ張りました。

「く、苦しいってば…やめて…」

賢人はニヤニヤしてます。

「お願いだからこれ以上は強く引っ張らないでよ…」

私のフードを強く引っ張って、私が苦しそうにしてるのを楽しんでるみたいです。

「どう?苦しかった?」

「苦しいよ…、もう離して…」

賢人は私のパーカーのフードを掴んだまま離してくれません。

「ねぇ、離してってば…」

私は賢人にさらにフードを引っ張られてしまいます。

「やぁ…、苦しい…」

「彩、可愛いよ」

私は賢人にそう言われましたが、フードの方が今は大切でした。

「お気に入りのフードなんだから、強く引っ張らないでよぉ…」

「まだ引っ張りたりない」

私は賢人にフードを引っ張られ続けます。

「もう…苦しい…、離してぇ…」

「じゃあそろそろ離してあげるね」

賢人がやっとフードから手を離してくれました。

「どうだった?」

「苦しかったよ…、今度からは優しく引っ張ってね」

私のパーカーのフードを引っ張れて、賢人は満足そうにしてました。

賢人にフードを引っ張られるのはキライではありませんが、強く引っ張られると首が苦しくなってしまいます。

でも…、賢人がそんな私を可愛いと言ってくれたので、少しは嬉しくもありました。